豊橋鉄道株式会社
トヨハシテツドウカブシキガイシャ
- 101~300人
- 製造業/その他
所在地 | 〒440-0888 愛知県豊橋市駅前大通1-46-1 豊鉄ターミナルビル5階 |
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URL | https://www.toyotetsu.com/ |
社員数 | 208名 |
業種 | 製造業/その他 |
- 業務内容
- 主たる事業:鉄道旅客運輸事業(渥美線)、軌道旅客運輸事業(市内線)
付帯事業:不動産事業、広告事業
健康経営に関する
自社のセールスポイント
輸送の安全を守るために、特に運転士向けの健康管理を充実させています。また、協会けんぽや行政の様々な制度を活用して社内での健康取組を行うことで、関係機関との連携体制を構築しながら持続可能な健康経営を進めています。
また、弊社は中小規模法人ではありますが常勤保健師が2名在籍し、産業保健専門職が健康経営に積極的に関与できる体制を整えています。
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取組状況について
受診勧奨の取組
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- 期間
- 2014年04月~現在継続中
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- 取組内容
- 1.健診結果は保健師が集約し、要精検者をリスト化。個別に受診勧奨レターを作成し、本人に受診勧奨を実施している。要精検者は所属長とも共有し、所属長からも受診勧奨を行う。
2.精検受診の結果は、会社が指定した様式での報告を求めている。その際発生した文書料は申請により全額補助。
3.未受診者および治療中であっても疾病コントロール不良な場合は、産業医より指示を受け、主治医との文書連絡や社内保健師による保健指導等を行う。
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- 取組に対する成果
- ヘルスリテラシーが向上し、『要精検の場合は医療機関への受診が必要』という意識が定着してきた。また、自発的に医療機関を受診する従業員が徐々に増加している。
令和6年度定期健康診断での精検受診率は55.6%であり、今後更なる受診率向上に向けての取組みが必要。
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- 工夫したところ
- 受診勧奨レターを渡した後、2ヶ月を経過しても受診報告がない場合はリマインドを行うようにし、受診率向上を図っている。
保健指導の実施
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- 期間
- 2017年04月~現在継続中
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- 取組内容
- 1.特定保健指導
・受診当日に初回面談を実施可能な医療機関での健診受診を実施。
・医療機関での特定保健指導ができなかった場合は、会社の会議室等で特定保健指導を行えるように協会けんぽと日程調整を実施。
2.社内保健師による保健指導
・産業医より指示のあった者に対して重点的な保健指導を実施。
・保健師が可能な限り現場に足を運び、職場巡視時などに気軽に相談しやすい環境を整備。
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- 取組に対する成果
- 1.特定保健指導
令和5年度対象者全員に特定保健指導を実施した。
2.社内保健師による保健指導
職場巡視時に健康相談を受ける機会が増加した。
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- 工夫したところ
- 医療機関での当日初回面談以外の特定保健指導機会を設定し、対象者が確実に保健指導を受けられるように社内制度を改正した。
従業員の感染症予防
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- 期間
- 2014年10月~現在継続中
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- 取組内容
- 1.インフルエンザ予防接種
毎年10~12月に予防接種を受けた従業員(パート・アルバイト含む)に対して、申請によりその費用を全額補助している。
また、2024年度より社内に接種会場を設けてインフルエンザワクチンの集団接種を開始。
2.その他感染症
新型コロナウイルス感染症について、対応フローを整備し所属長を中心に周知している。その他感染症についても、必要に応じて保健師が相談対応を実施。
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- 取組に対する成果
- 約9割の従業員がインフルエンザ予防接種を受けている。
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- 工夫したところ
- 従業員からの要望もあり、インフルエンザ予防接種の集団接種を開始したこと。
50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施
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- 期間
- 2016年10月~現在継続中
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- 取組内容
- ストレスチェック開始当初より、事業場規模に関わらず全従業員に対してストレスチェックを実施している。
2021年度からは、新職業性ストレス簡易調査票80項目版を用いている。
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- 取組に対する成果
- 当初より全従業員にストレスチェックを実施しており、95%以上の従業員が受検している。
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- 工夫したところ
- 新職業性ストレス簡易調査票80項目版を用い、職場内ハラスメントやワークエンゲージメントの定点観測を行えるようにしたこと。
健康増進・過重労働防止に向けた具体的目標(計画)の設定
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- 期間
- 2017年04月~現在継続中
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- 取組内容
- 2017年4月に豊鉄グループ安全衛生委員会を立ち上げ、同時に健康づくり計画を策定し、計画に基づき健康管理を進めている。
また、毎年社内の傷病休業の状況を統計としてまとめ、その結果も踏まえて次年度の健康づくり計画の立案や策定を行っている。
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- 取組に対する成果
- 年間計画を策定する過程で、現状や不足していることなどを把握することができている。
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- 工夫したところ
- 当社はもともとグループ全体で健康管理を行っていたため、豊鉄グループ安全衛生委員会で審議した上で健康づくり計画を策定することで、より実効性のある計画を立てることができるようにした点。
産業医または保健師が健康保持・増進の立案・検討に関与
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- 期間
- 2012年04月~現在継続中
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- 取組内容
- 1.社内に常勤保健師が2名在籍し、健康管理制度の立ち上げや制度の改正などに積極的に関与している。
2.事業や制度に関して、産業医にも相談・共有し、医学的見地からの意見も聴取し、事業や制度に反映している。
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- 取組に対する成果
- 産業保健専門職をおくことで、専門職の視点からの課題分析を行い、自社制度の立ち上げや改正の際に役立っている。
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- 工夫したところ
- 当初は常勤保健師1名のみであったが、2名体制に増員した。
管理職及び一般社員それぞれに対する教育
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- 期間
- 2012年04月~現在継続中
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- 取組内容
- 1.鉄道部安全衛生対策会議における健康講話実施
毎月実施する会議にて、保健師が健康講話を実施している。テーマは月毎に変え、保健師が資料を作成している。
2.認知症研修の実施
2021年3月より、全従業員を対象に認知症研修を実施し、ほぼ100%が受講完了した。さらに、2021年度より新入社員への認知症研修を開始し、2023年度からは市内の認知症グループホーム管理者を講師に招いた認知所研修を実施している。
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- 取組に対する成果
- ・毎月健康に関する話題提供を行うことで、従業員のヘルスリテラシー向上に寄与している。
・認知症に関する正しい知識と対応方法を学ぶことで、現場の接客や家族の認知症発症時の対応等に役立っている。
・経営者の認知症への取組みへの関心も高まり、愛知県認知症パートナー企業や認知症バリアフリー宣言の登録にも至った。
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- 工夫したところ
- 1.できるだけコンパクトな資料作成を心掛けていること。
2.新入社員向けの認知症研修では、地域の認知症グループホーム管理者を講師としてお招きすることで、よりわかりやすくリアリティのある認知症研修を実施していること。
治療と仕事の両立支援
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- 期間
- 2016年10月~現在継続中
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- 取組内容
- 地域の基幹病院の患者相談センターとの連携体制を構築し、当該病院で治療する従業員で希望する者は、患者相談センターの社会福祉士と社内保健師が連携して支援を行っている。
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- 取組に対する成果
- ・主治医との連携がよりスムーズになった。
・従業員の外部相談先が増えた。
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- 工夫したところ
- ・主治医との連携時に、患者相談センターの社会福祉士に間に入ってもらうことで、よりスムーズな連携を行えるようにしたこと。
食生活の改善
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- 期間
- 2022年03月~現在継続中
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- 取組内容
- 2022年3月から、健康に配慮した弁当の注文を開始し、弁当代金の一部補助を開始した。
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- 取組に対する成果
- 健康に配慮した弁当を継続的に利用する者が増えた。
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- 工夫したところ
- 導入から1年ほど経過した際に、利用状況等を踏まえて弁当代金の補助額を増やしたことでさらに利用者が増えた。
運動機会の促進
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- 期間
- 2000年04月~現在継続中
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- 取組内容
- 豊鉄グループ内でクラブ活動を行っており、条件を満たすクラブに対して会社から補助金を出して支援を行っている。
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- 取組に対する成果
- クラブ活動により従業員の運動取組のきっかけづくりにもなっている。
禁煙対策
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- 期間
- 2018年08月~現在継続中
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- 取組内容
- ・受動喫煙の心配のあった箇所を全て完全分煙化した。
・喫煙者に対する保健師の個別の働きかけを実施。
・さらに、本社部門の喫煙率が2.0%を切ったため、2024年4月より本社部門の就業時間内禁煙を開始した。
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- 取組に対する成果
- 2015年の喫煙率は25.3%であったが、2023年には喫煙率が12.7%に減少した。
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- 工夫したところ
- まずは所属長への働きかけをすることで、各部署で吸いにくい環境づくりの一助になっていること。
また、就業時間内禁煙は、他部署への展開も検討していることを周知した点。
長時間労働への対策
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- 期間
- 2017年10月~現在継続中
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- 取組内容
- 時間外労働時間が80時間を超え、本人より申出があった場合は産業医による面接指導を行うこととしている。
また、時間外労働時間が45時間を超え、本人より申出があった場合は保健師による保健指導を実施できる体制を整えている。
メンタルヘルス不調者への対応
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- 期間
- 2023年12月~現在継続中
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- 取組内容
- 復職支援制度として『高尾メソッド』を導入し、業務遂行レベルに基づくメンタルヘルス対応による支援を行っている。
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- 取組に対する成果
- 以前は産業保健専門職が中心となった支援だったが、高尾メソッド導入により人事が主体的に復職支援に関わるようになった。
また、復職後のパフォーマンスがなかなか上がってこないケースも散見されたが、メソッド導入後はその点についても一定の改善が見られている。
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- 工夫したところ
- 復職支援に際して、人事と産業保健専門職が相談、ディスカッションする機会を増やしたこと。
女性の健康保持・増進に向けた取組
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- 期間
- 2013年04月~現在継続中
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- 取組内容
- 1.協会けんぽの生活習慣病予防健診制度を活用した、子宮がん検診と乳がん検診の実施および費用の全額補助。
2.豊橋市事業として実施された更年期女性の睡眠改善の研究に協力し、更年期女性向けの睡眠セミナー等を実施した。
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- 取組に対する成果
- 更年期女性の睡眠セミナーについて、受講者の更年期における睡眠に関するリテラシーが向上した。
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- 工夫したところ
- 健康診断と同時に婦人科検診を受診できる体制を整えた点。
社内のみでは専門的な施策が難しい「更年期女性の睡眠」について、行政事業を活用した点。
他の企業等への健康経営の普及促進
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- 期間
- 2017年02月~現在継続中
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- 取組内容
- 1.健康経営等に関する外部発表の実施。
2.市内の企業に所属する産業保健師との勉強会の立ち上げ
市内の3企業の産業保健師と、日々の業務の困りごとを気軽に相談し、様々な有用な情報交換ができる場として、共同で勉強会を立ち上げた。
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- 取組に対する成果
- 1.発表の主な実績(抜粋)
①豊橋鉄道における健康経営の推進(2024年7月、株式会社エムステージ健康経営EXPO)
②今日からできる!治療と仕事の両立支援(2024年9月、豊橋労働基準協会 全国労働衛生週間説明会)
③治療と仕事の両立支援セミナー実例紹介(2024年10月、愛知県治療と仕事の両立支援セミナー)
④心理的安全性を高める職場づくりの実践例(2024年12月、第32回日本産業ストレス学会シンポジウム3)
2.産業保健師のネットワークが構築され、各社の好事例の共有や、困りごとなどを共有し相談する場となった。