豊鉄バス株式会社
トヨテツバス(カ)
- 301~500人
- 製造業/その他
所在地 | 〒441-8134 愛知県豊橋市植田町字新津田38 |
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URL | https://www.toyotetsu.jp/ |
社員数 | 304名 |
業種 | 製造業/その他 |
- 業務内容
- 豊橋鉄道の自動車部門として創業し、以来愛知県東三河地方の広範囲に路線網を築き、地域の方々の生活を支えています。一般乗合事業の他に、高速乗合・貸切・契約輸送を行っています。
〇一般乗合事業 営業キロ数:1,339.4km
〇高速バス事業 新宿深夜便 京都昼行便 新城名古屋昼行便
〇貸切バス事業 営業区域:愛知県
健康経営に関する
自社のセールスポイント
当社では、健康状態に起因する事故の防止のため、運転士に対する積極的な健康管理を行っています。睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査、脳MRI検査、心臓CT検査を導入し、病気の早期発見・早期治療に役立てています。また、さまざまな既存資源を活用し、メリハリのある健康投資を行っています。
地域・職域連携にも積極的に取り組んでおり、全国で初めて本物のバス停を使用した「バスの来ないバス停」を設置し、令和6年4月現在、東三河地域の認知症カフェに1基、グループホームに8基設置しています。
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取組状況について
受診勧奨の取組
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- 期間
- 2015年04月~現在継続中
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- 取組内容
- 1)健診での要精密検査者のフォローアップ強化。
・健診結果に基づき、保健師が個別に受診勧奨レターを作成し、健診結果と一緒に本人に送付。
・要精密検査者リストを管理者と共有し、管理者から対象者へ受診勧奨をあわせて実施。
・医療機関で会社への報告書類作成により文書料が発生した場合は、文書料相当額を事後申請にて全額補助。
2)運転職に対する睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査の実施と精密検査費用の補助。
・複数年計画で全運転士を対象にスクリーニングを実施。精密検査費用は全額補助。
3)40歳以上の運転職に対する脳MRI検査・心臓CT検査の実施と精密検査費用の補助。
・複数年計画で40歳以上の運転士に実施。精密検査費用は全額補助。
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- 取組に対する成果
- 1)精密検査受診への意識・関心の高まり。
・精密検査受診率の向上(令和3年度:61.7%)※精密検査受診率100%を目指して取組み継続中。
2)睡眠時無呼吸症候群の早期発見・早期治療につながっている。
3)意識消失をきたす可能性のある脳・心疾患の早期発見・治療につながっている。(特に高齢ドライバーの心疾患の早期発見に果たす役割は大きい)
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- 工夫したところ
- 1)受診勧奨レターにどの項目で精密検査を要するかを明確に記載。
2)睡眠時無呼吸症候群スクリーニングと脳MRI検査は、愛知県バス協会の補助を活用して実施。
3)脳MRI検査・心臓CT検査の優先順位付けは、産業医・保健師の意見を反映。また、過去データの集計結果より対象者選定基準の見直しを実施している。
4)脳MRI検査・心臓CT検査受診のために必要な時間は、勤務として取り扱っている。
治療と仕事の両立支援
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- 期間
- 2019年10月~現在継続中
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- 取組内容
- 市内基幹病院の相談部門と連携して両立支援を行う体制を構築。
両立支援を希望する従業員の了承を得て、社内保健師と病院相談部門の相談員が本人の病状や治療状況、会社の制度、仕事内容などを情報共有し、より適切な支援が行えるようにしている。
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- 取組に対する成果
- 従業員が相談できる先が増え、さらに幅広い分野で従業員のニーズに対応できるようになった。さらに、本人了承のもとで病院相談員が診察に同席したり、主治医とも情報共有を行うことで、関係者の理解の相違が少なくなった。
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- 工夫したところ
- 本人の希望があれば、治療開始前から社内保健師と病院相談員が連携を開始できるようにした点。
食生活の改善
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- 期間
- 2024年02月~現在継続中
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- 取組内容
- 食堂営業時間外に健康的な食事を提供できる体制を整えるため、野菜を中心とした置き食を導入した。
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- 取組に対する成果
- 「いつもの食事にスムージーをプラスする」「小腹が減ったときにフルーツを食べる」など自然と健康的な食事に誘導することができている。
全品100円で購入でき、気軽に健康的な食事を選択できるようになった。
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- 工夫したところ
- ①豊橋市の「置き食に関する実証事業」に参加し、事前に従業員の置き食に対するニーズがどの程度あるのかを検証してから本導入できた。
②全て100円で購入できることで、気軽に購入できるようにした。
③食堂メニューとかぶらないような置き食選択をすることで、食堂への影響はほとんどない状態で導入できた。
50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施
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- 期間
- 2016年10月~現在継続中
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- 取組内容
- ・ストレスチェック開始当初(2016年)より事業場規模に関わらず全従業員に対してストレスチェックを行っている。
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- 取組に対する成果
- ・事業場規模に関わらずストレスチェックを実施できる環境を整えることで、どこの事業場に在籍していてもストレスチェックを受検できるようにした。
・毎年、全従業員に対して実施しているので、ストレスチェックを受けることが当たり前になりつつある。
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- 工夫したところ
- セルフケアに役立つストレスチェックを行うため、職業性簡易ストレス調査票に加えてストレス耐性に関する項目を追加して実施している。
健康増進・過重労働防止に向けた具体的目標(計画)の設定
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- 期間
- 2017年04月~現在継続中
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- 取組内容
- ・豊鉄グループ安全衛生委員会(中央安全衛生委員会)にてグループとして健康づくり計画を策定、実施し、年度末には評価をして改善点を次年度計画に反映させている。
・また、当社独自の取り組みは、グループの健康づくり計画に追加して取り組んでいる。
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- 取組に対する成果
- ・具体的な計画を策定することで、実施できていること・できていないことが一目瞭然でわかる。
・PDCAサイクルを意識した取り組みを行うことで、事業実施中にも改善点等を意識して業務にあたることができている。
・改善点を反映させていくことで、より従業員のニーズにフィットする事業に近づけることができている。
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- 工夫したところ
- ・もともと豊鉄グループ全体で健康管理を推進しているというベースを大切にしつつ、当社独自の取り組みも行っている。
産業医または保健師が健康保持・増進の立案・検討に関与
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- 期間
- 2012年06月~現在継続中
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- 取組内容
- ・健康づくり計画は、社内保健師を中心に産業医も関与をして検討・作成を行っている。
・また、計画の修正や新たな計画立案の際には、産業保健職以外にも経営者等の意見も踏まえ、費用面でも支援面でも持続可能な健康保持・増進策の立案を心がけている。
・心臓CT検査では保健師が過去データの集計・分析を行い、その結果に基づきより適切な対象者の選定基準に変更した。
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- 取組に対する成果
- ・専門家の視点も取り入れながら、できるだけエビデンスに基づいた施策を実施できている。
・心臓CT検査では、対象者の選定基準をより適切だと思われる方向に変更したことで、経費削減とより効果的・効率的な検査実施につながった。
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- 工夫したところ
- ・会社の経営状況等を踏まえて、既存事業であってもより効果的・効率的な運用ができるように事業の変更や修正を行っている。(会社の体力に合わせた、継続できる事業作り)
・医学的根拠や既存データの集計等を行い、できるだけ根拠を明確にした事業変更や修正ができるように努めている。
管理職及び一般社員それぞれに対する教育
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- 期間
- 2014年08月~現在継続中
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- 取組内容
- ・毎月営業所会議を実施し、運輸安全に加えて健康管理についても講話を行っている。
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- 取組に対する成果
- ・従業員が健康情報に触れる機会が増えることで、健康に関心をもつ者が増えた。
・保健師が営業所会議(3営業所、全7回)で健康講話を行うことで、より保健師を身近に感じてちょっとした相談をする者が増えた。
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- 工夫したところ
- ・健康講話に使用する資料は、全て保健師がオリジナルで作成。毎月テーマを変え、運転士の健康保持増進に役立つ内容を考えている。
保健指導の実施
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- 期間
- 2017年05月~現在継続中
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- 取組内容
- ■特定保健指導
・健診機関と連携し、生活習慣病予防健診受診当日に、保健指導を実施するようにしている。
・前年度階層化結果より、保健指導対象になる可能性の高い者に対して事前通知レターを送付している。
■社内(グループ)保健師による保健指導
・対象者に対しては、社内保健師が個別に保健指導を実施する。
・複数回の受診勧奨にも関わらず受診しない従業員に対しては、保健師と所属長と本人の三者面談を実施している。
・「保健指導」という形だけでなく、職場巡視時にちょっとした相談に対して保健指導を行うこともある。
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- 取組に対する成果
- ■特定保健指導
・事前通知を受けて、自ら生活習慣改善を行い、検査データの改善につながるケースが複数あった。当日キャンセル者もほとんどいない。
・途中支援を手紙で行うことで、脱落防止に寄与している。
■社内(グループ)保健師による保健指導
・保健師に対する相談件数が増加した。
・本人のキーパーソンとなる所属長が面談に同席することで、本人の自覚を促し、確実に受診につながるケースが増えた。
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- 工夫したところ
- 1)35歳以上の者は全員協会けんぽの生活習慣病予防健診を院内受診する制度に変更し、複数医療機関と特定保健指導に関する調整を実施した。(本格運用は令和3年度から)
2)当日の保健指導キャンセルを防止するための事前通知レターの送付。
3)社内保健師が対応する相談窓口の周知。(現場に足を運んで信頼関係の構築、健康講話時の相談先の都度周知)
運動機会の促進
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- 期間
- 2019年09月~現在継続中
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- 取組内容
- ・豊橋市保健所主催の「企業対抗ウォーキングチャレンジマッチ」に本社部門、内勤者を中心に参加している。
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- 取組に対する成果
- ・管理アプリ上で自分だけでなく他者の歩数やランキングが確認できるため、歩く動機付けになる。
・チャレンジマッチ参加をきっかけに、別アプリで従業員がグループでウォーキング等を行うようになり、腰痛改善や検査データの改善につながった。
・歩数やランキングなどに関する話題が増え、コミュニケーションの促進にもなった。
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- 工夫したところ
- ・既存資源である豊橋市の事業やアプリを活用した。
・チャレンジマッチに役員も参加してもらい、従業員とのコミュニケーションの促進をしている。
禁煙対策
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- 期間
- 2019年09月~現在継続中
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- 取組内容
- ・令和4年6月より、全営業所で建物内禁煙となった。
・保健師から禁煙に関する個別の声掛け。
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- 取組に対する成果
- ・他の要因もきっかけとなり、タバコを卒業する者が少しずつ出ている。
従業員の感染症予防
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- 期間
- 2013年10月~現在継続中
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- 取組内容
- ■インフルエンザに関すること
・予防接種費用の全額補助(パート、アルバイト含む)
→医療機関の指定はなく、かかりつけ医での接種可能。
■新型コロナウイルス感染症に関すること
・報告体制の整備および対応フローの策定。
・営業所入り口にアルコール消毒を設置。
・手洗いおよび手指消毒の励行。
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- 取組に対する成果
- ■インフルエンザに関すること
・令和2年度予防接種率(R3年度):74.5%
・予防接種による職場内での蔓延防止効果を感じている。
■新型コロナウイルス感染症に関すること
・5類移行後も対応フローをベースに適切と思われる対応を取ることができている。
・専門職が対策・対応へ関与することで、安心感につながっている。
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- 工夫したところ
- 1)インフルエンザワクチンの接種促進のため、補助期間中に部署別の接種率や社長からの直筆メッセージを掲示している。また、補助額の見直しを実施している(上限3,000円→全額)。令和3年度は11月末時点での未接種者に対して、点呼時に接種意思や予約有無を確認して個別の接種勧奨を実施。
2)新型コロナウイルス感染症に関する対応フローの随時見直し、フロー作成による対応の見える化を行った。
3)新型コロナウイルス感染症が2類相当だった期間は、社内保健師が専用携帯電話を持ち、所属長等の管理者からの問い合わせにいつでも応じられる体制を作った。(5類移行後は廃止)
メンタルヘルス不調者への対応
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- 期間
- 2019年09月~現在継続中
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- 取組内容
- ・復職支援プログラムを策定し、所属長や人事担当者、産業医、主治医、保健師が連携して本人を支援している。
・休業前もしくは休業直後から復職後に至るまで、保健師が定期的に本人と面談等を行い、支援している。
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- 取組に対する成果
- ・復職した従業員が再休職せずに仕事復帰できている。
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- 工夫したところ
- ・復職後は基本的には6か月を目安に支援を終了するが、ケースによっては6か月以後も定期的なフォローアップを臨機応変に行っている。
・本人だけでなく、上司とも保健師が面談を行い、上司の支援にもつながるようにしている。
女性の健康保持・増進に向けた取組
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- 期間
- 2013年05月~現在継続中
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- 取組内容
- ・協会けんぽ制度を利用して、20歳~38歳の偶数年齢女性の子宮頸がん検診を全額会社負担で実施。
・協会けんぽの生活習慣病予防健診受診時に、40歳以上の偶数年齢女性の子宮頸がん検診・乳がん検診を全額会社負担で実施。(希望者)
・保健師(女性)が健康相談窓口となっている。
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- 取組に対する成果
- ・無料で受診できる機会を設けることで、子宮頸がん検診の受診者拡大につながっている。
・健康相談に保健師が対応することで、男性上司には言いにくい相談に対応できている。
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- 工夫したところ
- ・子宮頸がん検診、乳がん検診は、協会けんぽ制度を活用して会社負担を抑えつつ従業員負担ゼロで受診できるようにしている。
他の企業等への健康経営の普及促進
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- 期間
- 2017年10月~現在継続中
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- 取組内容
- ■社外からの依頼により、保健師が当社を含む企業グループでの取組みについて事例発表等を行い、健康経営の普及促進をしている。
■直近での事例発表
・令和元年度健康づくり指導者セミナー(企業コース)(R1/11/27)
「事例紹介 企業から学ぶ 健康経営取り組み事例」
・東三河糖尿病・透析予防協議会2020(R2/10/7)
「交通事業を主体とする企業グループにおける糖尿病予防の取組み」