2023/03/31
大橋運輸株式会社
- 101~300人
- 製造業/その他
会社から地域へ拡げる健康経営
瀬戸市にある大橋運輸では、陶磁器や自動車パーツなど地域ニーズに合った法人向け輸送サービスに加えて、生前整理・遺品整理・引っ越し・片付けといった地域課題を解決するための個人向けサービスも行っています。運輸業界の人材不足が続くなか、付加価値の高い人材を蓄えるには、福利厚生や従業員満足度(ES)を高めることが必要だと考え、約15年前から健康経営に取り組んでいます。「健康あっての安全」「治療より予防」をモットーに、食育をはじめ、運動、睡眠、メンタルヘルス、ワークライフバランスなど、さまざまな角度からオリジナルの取組を実施したことが評価され、2017年から7年連続で経済産業省が実施する「健康経営優良法人」、2021年から3年連続で「ブライト500」に認定されました。また、厚生労働省が実施する「健康寿命をのばそう!アワード」では、生活習慣病予防分野において、健康経営の取組みが評価され「最優秀賞」を、また、介護予防・高齢者生活支援分野において、社内向けの取組だけでなく、地域の方の健康づくりに寄与する取組が評価された「優秀賞」をダブル受賞しました。
LINEでマンツーマンの健康相談を実施
コロナ禍で、各事業所で行っていた健康講座が実施できなくなったため、「社内管理栄養士LINE」を開設しました。毎週、健康情報を発信するほか、従業員個人の健康課題についてもアドバイスを行っています。当社の従業員はドライバーが多く、不規則な勤務形態による食生活の乱れや運動不足が懸念されるため、時間を問わず不安や悩みを相談できるLINEは、従業員にも好評です。一方、食育への取組(朝食やヤクルトの用意、契約農家から旬の食材の配布等)や、運動習慣への取組(バランスボール・太極拳講習、社内トレーニングルームの設置等)も多数実施しています。ドライバーの特質を加味した食生活・運動指導を行うことで、健康意識が高まり、肥満率も減少しました。
また、睡眠不足は運転業務に支障をきたすおそれがあるため、毎月睡眠アンケートを実施し、睡眠障害の把握に努めています。睡眠障害に悩む従業員には、アドバイスをしたり、ギガ枕やリカバリーパジャマなど快眠グッズを支給し、睡眠の質の向上を図っています。
また、睡眠不足は運転業務に支障をきたすおそれがあるため、毎月睡眠アンケートを実施し、睡眠障害の把握に努めています。睡眠障害に悩む従業員には、アドバイスをしたり、ギガ枕やリカバリーパジャマなど快眠グッズを支給し、睡眠の質の向上を図っています。
2025年から「禁煙者採用」を宣言
2025年から運輸業界では初だと思われる「禁煙者採用」を宣言しています。そのため「禁煙サポート制度」として、禁煙外来費用を負担するほか、非喫煙者には毎月健康手当を支給しています。また、禁煙を支援した社員(禁煙サポーター)にもプレゼントを授与しています。スムーズに禁煙できるような環境づくりとサポート体制を整備したことで、喫煙率減少を実現しました。
近年は入社をきっかけに禁煙にチャレンジする従業員が増えています。
近年は入社をきっかけに禁煙にチャレンジする従業員が増えています。
社内の健康経営ノウハウを地域に還元
女性従業員の筋力アップのため、勤務時間内に運動教室を開催してきましたが、社内で培ったノウハウを地域の方々にも役立てたいと考え、2021年に「0084(オオハシ)地域健康プロジェクト」を始動しました。本社がある瀬戸市の「高齢者割合が3割に迫る」という地域課題に対し、瀬戸市社会福祉協議会の「地域福祉パートナーシップ」認定事業者として地域の健康寿命を延ばすため「地域運動教室(バランスボール・太極拳・ヨガ)」を毎月無料で実施しています。予約が毎回10分で埋まるほど人気の教室です。また、毎週月曜日に開催している「おはなし広場」では、健康相談だけでなく、スマホの活用、介護、お片付け等にも幅を広げ、誰でも気軽に集まることができる地域の「よりどころ」となっています。
こちらの事業も瀬戸市社会福祉協議会の「よりどころ」プロジェクトに認定されています。
こちらの事業も瀬戸市社会福祉協議会の「よりどころ」プロジェクトに認定されています。
休日の楽しみが仕事の活力に
「仕事と人生を楽しく」をテーマに、プライベートの充実を目的として、「趣味応援企画」を行っています。この取組は、従業員の趣味や挑戦したいことを金銭面でサポートするもので、支援金が送られた従業員は、釣りや筋トレ、カラー診断、キャンプなど、さまざまな活動を楽しんでいます。これまで、第7弾まで実施しており、全84件の応募の内25件が当選しています。これらは、プライベートの充実だけでなく、社内のコミュニケーションの円滑化、仕事のモチベーションにも寄与しています。
「みんな違う。だから、いい。」働きやすい職場環境づくり
経歴や属性にとらわれず誰もがやりがいと責任をもち、笑顔で働けるダイバーシティ経営を目指しています。子育てや介護、不妊治療などフルタイム勤務が難しい従業員に対し、週3日・1日4時間・午後勤務など、生活環境に合わせた勤務体制を認めています。また、現在、5か国9人の外国籍従業員が働いていますが、ビザの手配、日本語のサポート、年に1度の里帰り旅費の補助など、不安やストレス緩和のサポートをしています。また、シニア従業員の定年後の雇用延長や、障がい者雇用なども行い、多様な社員が活躍できる職場環境づくりを行っています。こうした柔軟な体制により、優秀な人材の確保につながっています。