2023/03/31
エバー株式会社
- 101~300人
- 製造業/その他
「健康経営」は従業員、家族、学生へのメッセージ
エバー株式会社は、プレス加工・溶接、プレス金型設計・製作等を行う自動車部品金属プレス加工メーカーです。創業以来半世紀にわたり常滑市に根差しています。2019年に健康経営に取り組み始め、翌2020年から経済産業省が実施する「健康経営優良法人」に4年連続認定され、さらに翌2021年から「ブライト500」に3年連続認定されました。健康への啓蒙活動を続けることで、従業員一人ひとりの健康意識を向上させ、それぞれが「自分の身体は自分で守る」という意識を持つことを目指しています。当社が「健康経営」に取り組むのは、会社で長く働ける環境を整備することにより、自主性や自発性が発揮され、結果、生産性の向上につながると考えるからです。一方、「健康経営」は従業員を支える「家族へのメッセージ」でもあり、これから一緒に働く「学生に向けたPR」でもあります。
アンケートで従業員の声を見える化、課題解決を目指す
年に1回、健康に関する社内アンケートを実施しています。2022年のアンケートでは7つの健康習慣のうち「運動」の値が低かったため、運動機会増進に向けた取組みとして「ストレッチ体操」を計8回実施しました。体験した従業員からは「自分がいかに運動していないかがわかった」「健康への意識が高まった」「運動を継続したい」など、気づきや意欲につながる感想が多く寄せられました。
アンケートは、当社の課題解決にとても重要な役割を果たします。集計結果から「アブセンティーズム(仕事を休業している状態)やプレゼンティーズム(健康の問題を抱えつつも仕事を行っている状態)による利益損失」を数値化することで重要課題を洗い出し、その時々に合った解決策を実践しています。
アンケートは、当社の課題解決にとても重要な役割を果たします。集計結果から「アブセンティーズム(仕事を休業している状態)やプレゼンティーズム(健康の問題を抱えつつも仕事を行っている状態)による利益損失」を数値化することで重要課題を洗い出し、その時々に合った解決策を実践しています。
健康経営が採用活動のPRポイントに
2022年に、東海学園大学や愛知淑徳大学の学生に対し、「健康経営」の取組事例や従業員の変化と効果、今後の課題等について講演を行いました。「健康経営」という言葉を初めて聞く学生も多く、その反応は「就業時間内に運動をするのですね」「会社はただ働く場所ではなく、いろいろなことをしてくれるのですね」「従業員同士のコミュニケーションや、健康のための取組も行っているのですね」など驚きに満ちたものでした。当社は、継続的に新規卒業者を採用できていますが、そこには「健康経営」への取組も良いインパクトを与えていると考えています。
4か国語の社内報でコミュニケーションを活性化
社内報「エバーニュース」を年4回発行しています。社内の取組事例や、社長との対談記事、社員紹介やインターンシップ報告など盛りだくさんの内容で、「健康経営」に関する記事も毎号掲載し、健康意識を高めるための情報提供を行っています。当社は外国人従業員が多いため、日本語のほか、インドネシア語・ベトナム語・ポルトガル語版があり、翻訳は外注せずに、すべて社内で行っています。社内報の制作に関わることや、記事が掲載されることによって、従業員同士のコミュニケーション活性化を図るほか、各家庭に持ち帰り、御家族にも当社の考えや取組を知っていただく良いツールとなっています。
女性が働きやすい環境づくり
当社は年々女性従業員の数が増え、現在では全体の3割を超えるようになりました。それに伴い、技術職のリーダー、金型の設計、品質管理、ドライバーなど、女性の職域も拡がっています。2022年のアンケートでは、女性用トイレ増設の要望が多かったため、社内の女性環境改善プロジェクトメンバーを中心に、素材や色、デザインを検討し、女性用トイレを新設しました。また、環境整備だけでなく、産休・育休・介護休業の一部拡充、テレワーク・フレックス制度、婦人科検診の導入など、女性が安心して働けるための制度整備にも力を入れており、2017年には愛知県が実施する「あいち女性輝きカンパニー」の認証を受けました。
適正な働き方の実現
ルーティンワークの改善として、RPA(Robotic Process Automation)を導入したことで、これまで4~5人でやっていた作業を2.5人ほどでできるようにしました。また、残業時間の集計等はVBA(Visual Basic for Applications)で自動入力化することで、大幅に工数を減らすことができました。工数管理をデータで行い、忙しさを可視化して、過重労働防止に取り組んでいます。